◆我が国の調査捕鯨船が南氷洋に向けて出向した。本来ならば、華々しく出港式でもって船員を鼓舞激励して見送るのが恒例であったが、今回はそれが出来なかった。あまりの組織的妨害があり、船舶名や出航日も秘匿しなければならない状況になっているからだ。国際的に認められた正規の業務である関わらず、出港式さえ出来ない惨状に国民は怒りを抑えきれないし、日の丸を掲げて出航する船員とその見送りが出来なかった家族らの心中察するに余りある。
◆これに対してシー・シェパードの抗議船は、南極海に向かっている日本の調査捕鯨船に対し再び妨害活動を 行うため、4日朝、オーストラリア東部のブリスベン港を出航した。この中に、警視庁が威力業務妨害の疑いで国際手配しているイギリス人のダニエル・ベバウィ容疑者が含まれていることが 確認されている。
◆ところが、米、豪、NZ、オランダは共同声明を発表し、「南極海において、人命を危機にさらすいかなる行為も非難する」とした上で、捕鯨船と抗議船の双方に安全確保の責任を果たすように呼び掛けた。
◆シー・シェパードは歴とした紛れもない環境テロリストである。そのテロリストらが我が国船舶に対して、航海上での犯行を予告している。「双方に安全の確保」呼び掛けるなど、この共同声明は本末転倒も甚だしく、欧米白人の人種差別をあからさま言い表しており、到底許されるものではない。我が日本が米、豪、NZから「安全の確保」を言われる筋合いは欠片もない。全ての責任は環境テロリストのシーシェパードにあり、日本への責任転嫁は許されない。
◆米、豪、NZ、オランダ政府こそが率先し、シー・シェパードに対してテロ対策を厳重に施さなければならないのだ。欧米白人の欺瞞と人種差別を許すな!
【参考】
米豪など調査捕鯨妨害を非難…日本にも「残念」
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20101211-OYT1T00591.htm ※リンク切れ
【ワシントン=小川聡】米国、オーストラリア、ニュージーランド、オランダの4か国は10日、南極海での日本の調査捕鯨開始を前に、反捕鯨団体が妨害活動を行っていることに関連し、「人命を危険にさらすいかなる行動も非難する」として、すべての船に「責任ある行動」を求める共同声明を出した。
声明はまた、「平和的に抗議する権利を尊重すると同時に、すべての関係者の危険で暴力的な活動を非難する。不法活動は、国際法と国内法に従って処罰される」と指摘した。
さらに、南極海での捕鯨反対の立場から、「日本の捕鯨船団出港は残念だ」とした。
(2010年12月11日20時34分 読売新聞)