石垣市議会議員が尖閣諸島周辺海域において船舶安全法違反で検挙される異常事態
<何故?議員の視察と領海内操業が船舶法違反なのか!>
<何故?日本領土内での漁労が航海安全法違反に!>

 
 
平成19年8月3日
沖縄県石垣市議会議員 仲間 均
 

【不当な臨検と取り調べ】

「船舶安全法違反の疑いで事情聴取いたしますのでご協力願います」との海保の対応に、一瞬の疑問を持つが、有無を言わさない強引な対応になす術もなく、尖閣諸島魚釣島周辺海域(平成19年7月31日)で約5時間余にわたる船長への取り調べが続いた。

日本領土内での漁労が何故、航海安全法違反?になるのか、海保の言う「船舶安全法違反の疑い」で、解放されたのは日がどっぷりと暮れた午後の9時半頃だった。

その後の翌日、石垣港に午前3時半ころ到着した我々待ち受けていた海保の職員が言うには、「明日(8月2日)事情聴取を行いますので海上保安庁庁舎まで起こし願います」とのこと。高圧的な対応でなかったことだけが救いであるが、納得できるものではなかった。

漁船による尖閣諸島周辺海域で漁を営むことは何ら問題ないことは了解済みである。そのことから、漁船を利用して尖閣諸島周辺海域を航海することが何故、海保の巡視船に検挙され、寄港を強制させられるのか、納得できるものではない。

今回に限っては、尖閣諸島に上陸したものではなく、周辺海域を漁労のため航海していただけに、航行をストップさせ、検挙した上に長時間にわたる事情聴取は、単に尖閣諸島周辺海域を航海させたくないという海保の思惑を顕著に示したものである。

海保として理由はともあれ目的は、尖閣諸島周辺海域で航海している日本漁船は検挙し、難癖をつけて周辺海域から締め出すことである。本来、日本領海内で漁船の安全操業を確保するのが海保の重要な役割であるはずだ。そのため、外国漁船や不審船の領海侵犯に関しては毅然とした対応をすることが、日本国の漁船の安全操業を確保することにつながるのである。

【外国(台湾)漁船は黙認、日本漁船は検挙!!】

しかし、実態はまったくの逆であり、排除すべき外国漁船や不審船については見て見ぬふりをし、我が国漁民には外交問題があるからとの理由で領海内漁労を締め出し、船舶安全法義務違反?という名目で検挙する始末である。

領海侵犯した外国漁船や不審船については拿捕して取り調べるべきであり、海保は本来の任務を放棄して、日本国の漁船が領海内で漁をすることを阻止している。本末転倒した対応に終始する海保に、誰しもが納得できるものではない。

今回の航海でも、領海内において台湾籍と思われる漁船が、日中において堂々と漁をしているのも確認している。そのことについて、海保は何ら対応しているものとは思えない。漁民の話を聞いても、日常的に台湾漁船は領海侵犯を繰り返しているという。

今回は、これまで数回にわたって尖閣諸島の魚釣島などに上陸していることから、名目はどうであれ、上陸を阻止することだけを目的に我々の漁船を検挙し、寄港を促すため、嫌がらせ的な取り調べを強行したとしか思えない。

いずれにしても、今回の検挙は不当であり、日本国領土を守り、漁民の安全操業を確保するための現地調査を実行したことに対する海保の対応は納得できるものではない。今後、行政区域である尖閣諸島の現地調査に向けた是正を求めるものである。

以 上

 

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