災害とは戦争である。戦争とは国家の知力と生産力を振り絞った総力戦である。また、戦争とは政治(外交)の延長であり、戦争を如何に国民負担の少ない形で終結(勝利)させるかは、偏に政治家の双肩にかかっている。
この度の大震災が勃発して既に二ヶ月にもなろうとしているが、未だ政府は国民に対して明確な復興の見通しを明らかに出来ないでいる。
復興において、最大の課題で足かせはフクシマ第一の事故処理であるが、これも又一向に見通しが立たないまま、事態の深刻さは何も変わっていない。つまり、戦争を終結させる道筋が立てられないのである。
フクシマ第一の事故処理に世界は固唾を飲んで見守っている。しかしながら、この間の東電などの対応で機材、技術、ノウハウなど我が国にこの原発をコントロールする力が無かったことが判明している。この現実を、我々日本人は謙虚に受け入れなければならない。
時間に猶予がない現実を認識すれば、この際、米、露、仏に事故処理権限の一部委譲を真剣に考えるべきと我々国民は提言する。
こうした渦中において、民主・自民党は国家の浮沈が掛かっている事故処理ではなく、菅内閣の退陣に奔走している。国民の生命・財産・安全よりも、政争という彼ら利権分配集団の内紛を優先しているのだ。
菅内閣に代わる独自の原発事故処理、復興計画も明らかにせず、ただ管内閣の“無能”ばかりを抽象的に追及する民主・自民の政治家に、利権分配集団の本性が見て取れる。見苦しくも、卑しい限りの集団である。
今は戦時である。戦時おいて情報の錯綜などの混乱は避けられない。現在の電力、原発の基本政策を実施してきたのは偏に自民党であり、この度の混乱を招いた己の責任を他人へ転嫁する欺瞞は許されない。
戦時下において要求されるのは可及的速やかな決断である。平和時における悠長な民主主義的手続きなど障碍でさえある。管総理おいて国民が望むことは、自らの信念に従った決断でしかない。事故勃発直後、総理が東電に乗り込み、ふがいない役員・社員らを怒鳴りつけたあの信念を継続して頂きたい。
政府は原発事故処理に向けた総動員法を発令せよ!
民主・自民党は利権分配集団の政争を止めろ!
原発事故処理に関し米、露、仏に権限の一部委譲を真剣に検討せよ!