要請文

 
 

 未曾有の大震災により福島第一原子力発電所はその機能を失った。
そればかりか大量の放射線を放出し、国民の健康に対し甚大なる被害を及ぼしている現実がある。
  今までのエネルギー政策が盲目的に原子力エネルギーに依拠してきた事で、今年の夏は電力供給量が低下する事は明らかとなっている。
  この非常事態を受けて、環境省が行うべきは、電力供給量の不足に対し、国民に徹底した節電への取り組みを訴えることである。
  それは、話題づくりとしてのスーパークールビズなどではない。国民の意識改革に向け、率先しての啓蒙活動が重要となるのである。国民の模範となるべき国家公務員が社会的に許容しがたいような服装で、登庁することに対しては、多くの国民が違和感を持っている現実を真摯に受け止めるべきである。冷房設定温度の上昇に伴い、軽装で執務に当たるという主旨は理解できるが、アロハシャツやジーンズを着用することで、如何ほどの効果が得られるというのか。背広・ワイシャツ・ネクタイの着用を取りやめても、襟の付いた開襟シャツ・ポロシャツで充分に対応できる。体感温度において、アロハシャツ・Tシャツとの差異は感じられないはずである。ジーンズなどは、本来アメリカ大陸での荒野開拓の際の重労働などに対応するために開発されたものであり、屋外労働着の趣を残し、その素材は極めて重厚であり、スーパークールビズの推進とは正反対の素材である。折り目の付いたチノパンや麻のズボンを着用した方が、よほどクールビズとしての効果は得られるはずである。 今般、環境省が打ち出した「スーパークールビズの服装の可否」の中においては「アロハシャツ」「Tシャツ」「ジーンズ」を許容する記述が、これを改めることを要望する。
国民の模範となるべき国家公務員にして、相応の身なりを以って国民への奉仕者としての職務を全うして頂きたい。
安易なスーパークールビズとは単なる服装の乱れに他ならない。
服装の乱れは心の乱れに通じる。公共の奉仕者としての職務の遂行に支障をきたす恐れのある過度のスーパークールビズを容認する事になれば、国家の存亡をも脅かす事態を招来する危険性を認識すべきである。

いま、環境省が全力で推進すべきは震災復興対策である。未だ、瓦礫に覆われた被災地においては、水没地域に溜まった汚水・汚泥からは大量の害虫が発生している状況にある。
住民が集団で避難した福島第一原発周辺20キロ件圏内では、放置された乳牛等の家畜が大量に死に至り腐乱している現実がある。
これとて放置しておけば大量の害虫が発生することになる。
震災後にコレラ・赤痢等の疫病が蔓延するのは、なにも発展途上国だけの話しではない。

最も尊重されるべき人命においては未だに7千名余の人々が行方不明となっている。
その多くは海底で瓦礫と共に埋もれ水漬く屍となり、一刻も早い収容を待っているものと思われる。
将来の漁場整備も見据えて、海底の瓦礫・ヘドロの除去を兼ねて、迅速なるご遺体の発見・収容を推進することを要望する。

いまこそ、国民が一丸となって人類の叡智と底力を結集して、この国難を乗り切るべきである。くだらない政争に明け暮れている時ではない。
大八洲と称されし、この麗しき島々を国土とする、歴史と伝統と文化の国、日本。
今こそ、官民が一体となって復興の為に尽力すべきである。
平成23年6月22日

環境大臣・防災担当大臣 松本龍殿

 

政経調査会 代表 槇泰智
主権回復を目指す会 代表 西村修平
165-0027東京都中野区野方3−26−2政経調査会
電話:03-5343-2553 模写伝送:03−5343−2551

 
△このページのトップへ
<<抗議文・決議文TOPへ    
<<主権回復を目指す会TOPへ