一部新聞報道において、自民党が4月28日を「主権回復記念日」に定め、休日とする祝日法改正案を今国会に提出する方針を固めた、と伝えられている。我々は、これに断固反対し、法案提出の撤回を強く要請する。
昭和27年(1952年)の4月28日、サンフランシスコ講和条約が発効し、我が国は形式的な「独立」を取り戻したとされている。だが、同日、日米安保条約も同時に発効したことによって、米国による事実上の占領状態が継続し、我が国は外交・軍事における真の主権を回復できないまま今日に至っている。
つまり、4月28日に我が国の実質的な主権は回復されなかったのであり、そのことが、米国のみならず、ロシアに加え、シナ・朝鮮といった諸外国から我が国が侮りを受ける最大の要因となっている。
いわゆる「保守」派は、その責任を現在の民主党政権だけに転嫁しているが、そうではない。
55年体制の下、「吉田ドクトリン」の継承ばかりを謳ってきた歴代の自民党政権こそが、まず責任を問われなければならない。
そのような己の責任を隠蔽し、4月28日を「保守」派に取り入るための“政治パフォーマンス”に利用しようとする自民党の姑息な姿勢は言語道断であり、断じて許し難い。
現在、我が国の祝日数は既に過剰な状況である。この上、さらに祝日を増やせば、日本国民の勤労意欲と学習意欲の減退に拍車をかけ、さらなる国力の低下を招くだけである。
また、自民党には、シナ・朝鮮に媚を売る売国議員として名高い二階俊博氏が所属している。この二階氏は、「社団法人全国旅行業協会」(ANTA)の会長職を務めており、旅行業界との強い繋がりが指摘されている。祝日数の増加を望む旅行業界の思惑が背後にあるのではないか、という疑念を我々が抱くのは至極当然のことである。
これが仮に事実であれば、4月28日という我が国にとって切実な節目の日を、業界団体への利益供与に悪用する「利権分配集団」=自民党の醜悪な姿の証明に他ならない。
これこそ、下野してもなお一切の反省・総括が出来ない自民党の『自浄能力』、ひいては『政権担当能力』の欠落ぶりを示して余りあると言えるのではないか。
いずれにせよ、4月28日は日本版の「国恥記念日」と呼ぶのが相応しいのであり、これを「主権回復記念日」などと詐称して、祝日化という“ニンジン”に掏り替える自民党の“バラマキ政策”を心ある日本国民は決して許さない。
自民党は直ちに、「主権回復記念日」の休日法案提出を撤回せよ。