7・10馬英九不歓迎デモの詳報
日本人の「思い」をお伝えしたまで
国民党の反日売台を看過しない日本人有志の会(主権回復を目指す会)
■台湾にメッセージを送るべく
我々は7月10日、国民党華僑がこの日来日する馬英九国民党主席の歓迎会が開催
される「センチュリーホテルハイアット東京」の入り口前の歩道で「馬英九の
来日不歓迎」デモを実施した。
その目的は馬英九なる人物が日本にとっても台湾にとっても有害な政治家である
ことを国民に知らしめること、そして日本人は台湾を支持するからこそ、馬英九
は歓迎できないと言うことを馬英九自身、そして彼を支持する華僑、在日台湾人
に教えることにあった。
そしてさらにもう一つ、馬英九の来日に先立ち台湾では、「反日」である馬英九
が日本人に歓迎され、それを外交得点として有権者にアピールできるか否かに注
目が集まっていた。もちろん馬英九は帰国後、実際にはどうであれ「日本人は歓
迎、訪日成功」をアピールすることは目に見えている(事実そうなった)。そこ
で彼に同行する台湾メディアのカメラの前で、日本人が「不歓迎」である「事
実」を見せつけ、それを通じて台湾人にメッセージを送ってやろうと言う目的も
あった。
歓迎会は午後18時に受付開始、18時に開会との情報であったため、我々は17時半
に現地に集合し、早速マイクを使って馬英九糾弾の演説を開始した。そして「反
日・親中・売台の馬英九は帰れ」「日本人は馬英九を歓迎しない」「台湾イエ
ス、馬英九ノー」と言ったシュプレヒコールを行った。
参加者は当初は20人ほど(最終的には延べ人数60人ほどに上った模様)。参加者
はすべて日本人。あえて在日台湾人を加えず、純粋な「日本人デモ」としたの
は、台湾メディアの習性を知っていたからだ。何かにつけ台湾国内の政治闘争に
絡めたがる彼らにより、「グリーン陣営の在日台湾人のデモ」と捏造報道される
恐れがあったのである。そのため漢文のプラカードや緑の台湾旗などの使用は一
切控えることにし、プラカードや横断幕はすべて日本語で統一するなど、「ス
キ」を見せないようにした。
デモを開始して間もなく、ホテル内から馬英九支持者がぞくぞくと駆けつけ、
「やめろ」「何でそんなことをするんだ」などと怒声を飛ばしたものの、気合の
入った大音響のシュプレヒコールの前でみな打ち消された。なかには日本人を見
下すかのように「中国人バンザイ」と叫んだ華僑もいたが、さすがにこれはデモ
隊の失笑を買った。
途中、古賀俊昭・都議会議員も駆けつけてくれ、演説を行ってくれた。憂国の士
として知られる古賀議員は台湾の問題にもとても熱心であり、実に頼もしい助っ
人だった。
■統一派メディア集団の狂奔
やがて18時ごろ、数台のバスがホテルの玄関に到着した。そのうち一台には日本
に到着したばかりの馬英九が乗っていた模様だが、デモ隊からは確認できなかっ
た。(我々は度々入り口付近に偵察を送っていたが、その都度警備陣から敷地外
に排除されていた)。ただバスには台湾のメディア各社の記者やカメラマンが乗
っており、デモに気付いたテレビカメラの群れが全速力で駆けつけてきて、競い
合うようにカメラを回しつづけた。
そこでデモ隊から代表者が一人、記者の前で説明を始めた。するとテレビ各局の
マイクが彼の前へ殺到し、その後でたくさんのカメラが撮影を始めた。
どれもこれも馬英九を支持する統一派のテレビ局がほとんどだから、敵意ある表
情が目立った。代表者は中国語で「我々は台湾を支持する。しかし馬英九は反
日だから支持しない」と力強く話した。これを受けてある記者は「馬英九のどこ
が反日か」と質問したので、「尖閣問題、歴史問題でだ」と答えた。
するとその記者は「あなたたちと民進党や台連とはどういう関係だ」と聞いた。
代表者は「やはり聞いて来たな」と思い、「ここにいるのは全員日本人だ。一切
関係ない」と断言すると、記者は「ではあの旗は何か」と後方のデモ隊を指差
した。なんとそこには遅れてきた参加者が民進党旗(実際には緑の台湾旗)と台
連旗を手にしているではないか。
そこで代表者がその人に、それを隠すように合図した。ところが旗が降ろされた
途端、カメラはインタビューそっちのけで、いっせいにその人に向かって突撃
した。あたかも民進党の「陰謀」を発見したかのように。「もっと話を聞いて
よ」とお願いする代表者を、記者たちは「終わりだよ」と冷たくあしらった。面
白そうなものなら何でも飛びつく統一派メディアの姿に、「こいつら、完全に遊
んでいる」との声も聞こえた。
■デモに困惑した国民党の言い訳
演説とコールは開会の18時半以降小休止し、19時半ごろ再開。閉会後の馬
英九への「歓送」に備えるため、20時過ぎから会場内の進行具合を知ろうとし
たが、警備が厳重で我々はなかなか中に入れない。そこですでに我々が把握して
いた歓迎会参加者たちに、しらばっくれて電話をかけまくり、状況の掌握を行っ
た。
結局閉会後も馬英九はしばらくホテル内でメディアのインタビューを受け、その
後22時前までには我々を避けて裏口から出たことが判明した。そこで我々も22
時に解散した。
各テレビ局はデモの模様をこの日から翌日にかけて大きく報道した。中には案
の定、例の旗を映し出し、民進党・台連の「影」をほのめかした局もあったが、
だいたいは我々の主張を非常に正確に報じてくれたので、その点はとてもありが
たかった。カメラマンも話題づくりのためだろう、デモの情景を克明な、そして
迫力ある映像にしてくれたので、インパクトがあったようだ。
また馬英九に同行していた国民党スポークスマン鄭麗文は、デモの出迎えを受け
たことについて、「片面的な情報によって、日本人は台湾を誤解している。特に
馬英九への誤解は大きい」との困惑のコメントをメディアに語った。「片面的」
と言うのは本土派からの情報だけしか日本に届いていないと言うことだろう。だ
が我々は馬英九がどのような人物であるかを知っているからこそ、「不歓迎」を
表明したのだ。馬英九が実際に語る反日・親中・売台の発言があるからこそ、日
本人の思いをお届けしたまでだ。
国民党がいかに「誤解だ」と言い訳しようと、あるいはいかに「訪日には予想以
上の成果があった」と宣伝しようと、ここまで来日を歓迎されなかった台湾の政
治家は他にいないと言うことを、台湾人にお伝えしたまでなのである。
我々日本人が、日台関係を中国が喜ぶ形に変えようとし、しかも日本人にそれを
支持させようと目論む人間を許すことはできないとの一心で、今回はデモを実行
した次第だ。
最後に、長時間にわたり、粘り強く、そして規律正しくご協力いただいた参加者
各位にあらためてお礼を申します。台湾からは「ニュースで見た」として、ねぎ
らいや感謝の声が多数届いております。これからも日台関係を守るため、みんな
でがんばりましょう。