主権回復を目指す会の目的

平成18年8月10日
  顧問 酒井信彦

【なぜ今が主権回復なのか】
本会の名称を「主権回復を目指す」とすることは、日本の現状を「主権の喪失」状態だと認識するからである。戦後、軍事的主権は完全に喪失したままなのは明らかだが、それでも私が記憶する限り、以前は日本人自身がもっと主体性を持っていたと思われてならない。それがこの二、三十年の間に、急速に駄目になってきたのである。教科書問題で教育主権が奪われ、日米経済交渉で経済主権も完全に喪失した。教科書問題の発端は、1982年の第一次教科書事件であり、対米経済従属・屈服は、1985年のプラザ合意から始まっている。これは時期的に、戦前を良く知る明治生まれの世代が退場し、戦後教育が完全に染み透ったことと対応しているだろう。

【精神的主権こそ核】
  ところで主権の喪失として最大なものは、精神の主権の喪失である。精神的主権こそ主権の中核だからである。そして日本人から精神主権を剥奪するために利用されたのが、歴史問題であることは言うまでも無い。それは教科書問題を始として、靖国参拝問題・慰安婦問題・南京事件など、次から次へと持ち出され、シナ人・朝鮮人による対日精神侵略の凶器として使われてきた。そして彼らの精神侵略は現在ほぼ完成した状態といえる。歴代総理大臣、自民党の有力政治家、財界首脳、読売新聞までが、雁首を揃えて小泉総理大臣の靖国参拝に反対するようになったからである。まさに民族意識・大和魂の完全喪失である。世界広しいえども、これほど気力を失った民族・国家は存在しないと言って良い。

【労働奴隷より劣る精神奴隷】
  我々はこの現実を真正面から見据えなければならない。つまり我々は精神を侵略された精神的奴隷なのである。精神奴隷の最も悲惨なところは、精神が犯されているから、精神奴隷の自覚が無いことである。これが労働奴隷とは異なる点で、労働奴隷は奴隷の自覚があるから反乱を起こせるが、精神奴隷にはそれが出来ない。我々の主権回復運動は、精神の主権回復運動であり、それは精神奴隷の解放運動であると言わなければならない。つまりオウム信者のように騙され切った日本人に、マインド・コントロールを解除して精神の奴隷であることを気付かせ、奴隷状態を打破するために立ち上がらせること、これが本会の基本的目的である。