主権喪失は対ロシア外交に於いても然り
(喪服着用しない山中Y子政務官の非常識を糾す)

平成18年8月19日
西村 修平

 

 日本外交の屈服姿勢は、シナ・中共、韓国にばかりでなく、対ロシア外交於いても同様であることを、今回の日本人拿捕、銃撃・射殺事件は示した。誇りと自負心を喪失した無責任な日本人は、政府高官でばかりでなく普通の国民に於いても然りであると。

ことの経緯は既に報道されているので触れないが、主権国家であるならばあり得ない点が目についた。

未だ遺体の返還はおろか、三人の船員が勾留中で且つ、事件の解明も明らかにされていない時点で、北方四島ビザ無し交流の結団式が行われた。地元選出の仲野博子衆院議員等11人とその他6人は辞退を表明したが、市民レベルの「相互交流」と言うことで50名余りは択捉島へ渡航した。しかも、日本側は21日から「人道上の見地」として、択捉島から病人5人を「北海道」の病院に引き受ける方針を決定した。

「人道上の見地」たるやロシア人にのみ適用される一方交流で、それがビザ無し交流の実体なのであり、「相互交流」などまやかしに過ぎないことを示している。

この体たらくは政治家も同様である。衆院議員で外務省の山中Y子政務官はこの度の銃撃・射殺事件の処理担当、遺体の引き受けのため、国後島へ渡った。その際、ロシア当局との交渉時の服装が、物見遊山かと思われる夏を装う真っ白なツーピース姿であった。邦人が射殺され、3人の身柄が刑事訴追される中で、何故に故人への追悼とロシア側への抗議を込めた喪服を着用できないのか。山中政務官をして、誇りと自負心を喪失した日本人の精神の衰退を見せつけられた。