日本全土に五星紅旗が乱舞する悪夢
留学生三十万人計画に断乎反対する
中国人の集団化、暴徒化特質を警戒する

平成20年8月1日

新聞アイデンティティ
テイケイ株式会社 会長 高花 豊

 先般、長野市で行われた北京オリンピック聖火リレーでは、中国人留学生による不法な暴力が頻発した。

 警察庁は、長野県警のほか、警視庁や関東管区機動隊などを投入して三千人体制で厳重な警備を敷いたにもかかわらず、凶器準備集合罪を適用して逮捕することもせず、約四千人動員された中国人留学生らによる集団暴力に為すすべもなかったが、今後の治安対策に重大な課題を残したと言わざるをえない。


警察は体制強化して集団暴力に毅然たる対応をすべし


 
中国人留学生らによる「聖火応援隊」は、周りから見えないように大きな中国国旗で隠し、「フリーチベット、チベットに自由を!」と訴える者を脚で蹴り上げ、旗竿や素手で殴り、さらに取材する報道陣にすら暴行を加えた。

 ほかにも、被害を恐れてホテルに逃げ込んだ中高生を追いかけロビーまで入ってくるなど多くの目撃証人や被害の報告が出ているが、チベット問題を訴える事は「表現の自由」によって保証されねばならず、これに襲いかかり暴力を持って侵害する者は、直ちに逮捕すべきではないか。

 一万人以上の中国人留学生らが動員された韓国・ソウルでは、留学生側が、石やペットボトルを投げ、脱北者団体ともみ合って負傷者を出したが、投石した疑いの中国人二人は逮捕された。さらにこうした「過激な行動」を受け、韓国外交通商省は駐韓大使を呼んで抗議したが、日本の警察は、中国人留学生の暴力行為に対してなぜ目を瞑っていたのか。

 チベット問題を訴えた日本人と台湾籍の亡命チベット人を逮捕しながら、中国人留学生の暴行を見て見ぬふりとは、あまりに不当であり、リレーを優先するために彼らの不法行使を黙認していたとしか思えない。仲裁に入った数名の長野県警の警官が留学生に小突き回されたという報告もあるが、集団暴力を働いた「聖火応援隊」はアルミ製旗竿という「凶器」を持った武装集団にほかならず、凶器準備集合罪で摘発すべきであった。数千人単位の組織化が想定外で、暴徒化を回避するために黙認せざるをえなかったのは、警備計画自体に甘さがあったからであり、今後、警察は「聖火応援隊」のような組織化された暴力集団に対処するために、体制を強化せねばならない。


大学を統廃合して留学生を減らせ


 
大きな「赤旗」を振っていた「聖火応援隊」の正体は、中国当局の手動による組織である事が判明した。
中国当局は、パリやロンドンで聖火妨害が相次いだことを受け「聖火リレーへの妨害を防ぐため、各地の中国大使館側は旅費を負担するなどして、現地の中国人留学生らを大量動員していた」と『朝日新聞』(四月二十九日付)は伝えたが、「聖火応援隊」は大使館側がチャーターした高速バスで集結し、「人間の壁」をつくって妨害者対策を指示するなどの対処マニュアルによって統制されていた。

 長野でもソウルでも、中国人留学生の行動は携帯電話を持ったリーダーと思しき者たちの指示に従って大きな旗を持った集団が適宜移動するなど、綿密な命令・指揮系統が確立されていた。

 数々の暴力行為は若手の公安が指揮をとっていたことが見てとれるが、中国人留学生を統率する「全日本中国留学生学友会」は中国大使館直轄の組織であり、各大学の学友会に、公安関係者が学生の身分で紛れ込んで中国人留学生を監視し、訓練していたものと推定される。

 少子化で経営が立ち行かなくなってきた大学は入学金、学費目当てに、積極的に中国人留学生を受け入れてきたが、その「客寄せパンダ」として雇い入れた中国人教授は、長野聖火リレーでの共同呼びかけ人になるなど中国共産党の先鋒として活動を行い、学内に権力組織を作って言論を監視し、人事まで口を出して大学を牛耳っている。

 その結果、引き起こされた事態は学内の言論弾圧や思想統制あり、例えば、「南京大虐殺」を否定した教授を吊し上げ罷免させるといった異常事態がまかり通っているが、経営しか考えていない大学側は定員割れを防ぐため、中国人留学生の供給を盾にとって脅しをかける彼らに屈せざるをえないのが実情だ。

 しかし大学側が淘汰されるのを恐れて大量に受け入れた中国人留学生が、今回の「聖火応援隊」のように、いとも簡単に集結して統制された組織を作り、集団暴力によって言論の自由を奪い、治安を脅かす事態を招いたことは由々しきことであり、民主主義の根幹を揺るがしかねない驚異である。

 その危機的事態を、長野で起きた一時の現象として看過してはならず、関係省庁は中国人留学生を抱え込まなければ経営が成立しない様な一定水準以下の大学の淘汰を促し、大学の統廃合を進める施策を取るべきではないか。


日本留学の審査を厳格にして治安を守れ


 
ところで、『日本経済新聞』(五月一日付夕刊)の報道によれば、法務省は「日本の大学などに留学する外国人の入国審査を簡素化する方針を決めた」が、時も時、なんとバカげた処置をしたものか。文部科学省が規制緩和に動くとしても法務省は規制を強化すべきであるのに、まったく逆ではないか。

 日本への留学生は昨年五月の時点で約十二万人おり、出身国別で最も多い中国は全体の約六割を占める。

 中国人が他の外国人と異なり、組織化し、暴徒化しやすいことは今回の「聖火応援隊」で明らかになったが、留学の審査は治安問題に直結することであり、このまま審査の緩和を進めれば、容易に治外法権の集団を作り上げてしまうことになりかねない。

 このようなことは法務省の官僚に任せるべきではなく、心ある政治家が判断し、福田首相の掲げる「留学生三十万人計画」などに反対すべきであり、五千人、あるいは一万人と上限を決め(総人数には行方不明者も含める)、純推移に学問の為に留学する者だけを受け入れるように、留学の審査を厳格化すべきではないか。

 われわれは、昨年四月にイタリヤで起きた中国人の暴動を思い起こすべきである。
 ミラノの「チャイナタウン」で、交通違反で摘発された中国人女性が警官に抵抗したことを発端に周辺の中国人店主ら数百人が集結し、「人種差別だ」と抗議して警官隊ともみ合い、一部に路上の車をひっくり返し、中国国旗を掲げて気勢を上げ暴動に発展した事件であるが、我が国においても充分想定しうる事態であり、将来、日本の主権が脅かされる可能性も否定できない。

 心ある関係者は一致して具体的対策に着手すべきである。(たかはな・ゆたか 東京都)