東電、原子力安全委員会・保安院、政府までが原発事故処理に「見通しが立たない」と公言しているのだから、誰もがお手上げ、手の打ちようがない。従って、池田元久経済産業副大臣は「神のみぞ知る」と言ったまでであり、正直な発言ではある。
「神のみぞ知る」 神とは天、天とは天命である。「人事を尽くして天命を待つ」という諺がある。池田元久経済産業副大臣この諺をいっているのではないか。然るべき人事を尽くさなければ、天は我々に罰、天罰を下すのである。
皇紀二千六百年、男系絶対主義万歳を幾ら叫んでも、天は日本人に味方はしない。石原慎太郎都知事の「天罰」は正鵠を射た発言であった。
その「天罰」を撤回したというが、撤回はある意味であたっている。罰とは罪を犯した人間を天が更生するのである。
今、わが日本人が「天罰」でもって更生の兆しが無いとすれば、都知事はこれを撤回せざるを得ないのである。
自民党は利権分配集団の本家、民主党はその分家、自民・民主は利権分配集団の本家と分家、兄と弟だ。今現在の原子力政策を進め、原子力システムを構築してきたのは自民党であり、分家・弟の民主党は本家・兄の作った基盤の上に存在しているだけである。この関係を無視する民主党批判は欺瞞である。
本当のことを言えば罷免・糾弾されるのは本家・自民党のお家芸で、分家・民主党は本家の家風を引き継いでいるだけである。
第3次中曽根内閣で文部大臣に就任した藤尾正行が浮かぶ。入閣直後に歴史教科書問題に関連して「戦争で人を殺しても殺人(罪)には当てはまらない」「韓国併合は合意の上に形成されたもので、日本だけでなく韓国側にも責任がある」など、まっとうな見解と発言が咎(とが)とされ、辞任した。
もの言えば唇寒し・・、日本の最も日本たる特徴は思想、政治の対立ではない。偽善、それも超がつく偽善社会だ。
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原発事故の見通し「神のみぞ知る」と経産副大臣
池田元久経済産業副大臣は28日の参院予算委員会で、東京電力福島第一原子力発電所事故の今後の見通しについて、「予見しうる最悪の事態を考えているが、それ以上は神のみぞ知るだ」と述べた。
野党側は反発し、陳謝を要求。池田氏は当初拒んだが、結局、「おわびして取り消す」と述べた。(2011年3月28日22時41分 読売新聞 |