2012/04/15
保守派の祝日法案を糾す
対米従属を隠蔽する保守派の祝日法案を糾す
主権回復運動を「祝日」という
“人参”で語るのは止めよ!
主張 「主権回復記念日」を糾弾する
『堕日保守』の欺瞞を糺す 平成24年4月14日 4月28日、今年もまた「主権回復記念日国民集会」なるものが開催されるという。その場所が永田町の自民党本部であり、その主催者として自民党の議連、たちあがれ日本などが名を連ねている・・・これぞまさしく愛国保守陣営の限界を示して余りある現実だ。そう断言して差し支えない。 主権回復を目指す会では、昨年来、本件が孕(はら)む事態の深刻さを憂慮し、警鐘を打ち鳴らす意を込めて抗議活動を実施してきた。
4月28日の何が問題なのか? いまいち分かりづらい面もあるかと思われる。詳細については拙稿を含めた記事や動画をご覧頂きたいが、端的に整理すると以下の通りである。 ・ 昭和27年(1952年)の4月28日、サンフランシスコ講和条約と同時に日米安保条約が発効 たった3つの箇条書きを見ただけでも、賢明な読者は「4月28日を祝日化しよう」などという目論見の欺瞞がお分かりになるであろう。4月28日に、我が国の実質的な主権は回復しなかった。いわば“屈辱の節目”だ。そのような日を、なぜ「主権回復記念日」などと詐称して祝日にしなければならないのか? なぜ「お祝い」しなければならないのか? どう考えても辻褄が合わない。 国家主権の喪失という現実を受け入れた上で、それについて国民一人一人が真剣に考える契機(きっかけ)を設けたいということであれば、その動機自体に我々は反対しない。しかし、それならば、日本版「国恥記念日」とでも称するのが日本人としての気概、日本民族としての矜持である。周知の通り、袁世凱政権下のシナ(中華民国)が21か条要求を受諾した5月9日を「記念」した呼び名に因(ちな)んだものであり、これこそが呼称として相応しい。 西田昌司氏・・・言うまでも無く、愛国保守を標榜する筆頭格として保守派に大人気の国会議員である。お得意のビデオレターの中で、この御仁は「主権回復記念日」について饒舌に持論を展開している。
表題を一見しただけで「おや?」と思われた読者も少なくないのではないか。4月28日を「日本の主権が回復した」ものとして記念日化、祝日化するという趣旨に賛同しているはずの西田議員が「日本の主権は回復していない」と真顔で語っているのだ。 氏の主張の骨子は以下の通りである。 お気づきであろう。上記の3つは主権回復を目指す会の主張と重なっている。では、問題意識が一致していながら、なぜ具体的な行動が我々の対極に位置しているのか? その原因は偏に、西田議員の“言行不一致”にある。 極言すれば、氏は「実際には主権が回復していないけれども、みんなで国家主権を意識するための“方便”として、嘘でも何でもいいから、とりあえず4月28日を記念日にして、祝日化してしまおう」と述べているのに等しい。西田議員には、政治家としての己の信念に照らし、自身の言動の矛盾について国民に説明する責務があるはずだ。これは、同じく「主権回復記念日」に賛同している稲田朋美議員に関しても言えることである。 その責務を果たそうとしないのであれば、保守派に迎合するためのダブルスタンダード、御都合主義でしかない。選挙での保守票を当て込んだ人気取りのパフォーマンスに過ぎず、これ以上の欺瞞、ごまかし、まやかしは無いと詰(なじ)られても返す言葉があるまい。 昨今、我々が西田議員や稲田議員を批判する度に、「保守カルト」と化した自民党応援団の保守派がヒステリックに食ってかかる図式が定着しつつある。だが、なにも我々は、彼らの人格や人間性をとやかく言っているのではない。威勢の良い愛国の掛け声とは裏腹に、具体的な行動で明らかな矛盾があるから、その疑義を質しているのである。 それに対しては理性的な反論をすべきであるが、感情的な“反発”の域を一歩も出ておらず、嘆かわしい限りである。我々はここに、そのような保守派を、日本の腐敗・堕落を先導(煽動)する『堕日保守』として規定する。愛国の看板を掲げながら、我が国の前途を誤らせる『堕日保守』の罪深さたるや、反日左翼のそれを上回ると言っても過言ではない。 来たる4月28日(土)、我々は自民党本部前で「主権回復記念日国民集会」糾弾の抗議街宣を決行する。日章旗を掲げて愛国を訴える陣営同士が正面切って対峙する、まさに本物の“カウンター”だ。我々にとって、これは真の愛国を自負する者としての矜持を賭けた『堕日保守』との戦いである。 読者の各位におかれては、この「主権回復記念日」の問題を通じて、我々と保守派の主張の一体どちらに道理があるのか、ご判断頂きたい。愛国の真偽を見極めて頂きたい。そして、「戦場」となる自民党本部前において、ぜひとも主権回復を目指す会の陣地にご参集願いたい。 |
我が国の年間休日は祝日を合わせて119日にも及ぶ。今我が国は未曾有の大震災で打撃を受け、国家存亡の崖っぷちに立たされているのではないのか。「三K」なる労働を嫌う悪しき民度の低落、こうしたなかで、これ以上祝日を増やしたらどうなるのか。怠け癖が染みついた日本人の性根を破壊するだけだ。「保守派」よ、いい加減な無責任は止めよう。これ以上の休日は勤労意欲の崩壊を招くだけだ。 主権回復運動を「祝日」という“人参”で語るのは止めよう!
【参考】↓
◆『主権回復記念日国民集会』 ▶案内詳細(PDF) 日時:4月28日(土) 14:00から16:30まで(13:00開場) 場所:自民党本部 8階ホール 共同主催:主権回復記念日国民集会実行委員会 自由民主党主権回復記念日制定議員連盟 たちあがれ日本 登壇者:自由民主党 総裁 谷垣禎一 たちあがれ日本代表 平沼赳夫 東京大学名誉教授 小堀桂一郎 拓殖大学名誉教授 井尻千男 「月刊日本」主幹 南丘喜八郎 他多数登壇予定 |
【主権回復を目指す会設立趣旨】一部抜粋 昭和27年4月28日、サンフランシスコ講和条約の発効をもって、我が国は大東亜戦における対外的な敗戦責任を処理した。 昭和20年8月15日以降、日本は国際法を蹂躙する軍事占領下に置かれていたが、ここに真の終戦を迎え、独立国家としての主権を回復した。しかしながら、講和条約が発効すると同時に、日米安保条約も同時発効した。この安保条約の発効は今現在に至るまで、日本が軍事的主権を喪失してきた現実を示している。つまり軍事の独立を喪失している点で、米軍の占領期間と講和条約の発効後は見事に連続している。そして終戦60数年を経た現在の日本は、対米従属は言うまでもなく、シナ、朝鮮などの内政干渉にも屈服し続け今に至り、その惨憺たる現状は言うまでもない。従って、我々の見解は今の日本を独立した主権国家と見なさないし、日米安保条約を放置したままでの主権国家などあり得ないとする。軍事的主権を取り戻して、我が国が完全な主権国家を目指すことこそ当会の基本理念である。 |
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