経団連の米倉弘昌会長(住友化学代表取締役会長)は福島第一原発事故の処理を巡って政府批判を繰り返している。
朝日新聞は7月28日、この政府批判に対して米倉会長へのインタビュー記事を掲載した。
米倉会長は、「(原発事故が)すべて東電の責任」だと政府が言っていることにしている。 朝日新聞はこの誤謬を正しつつ次のように質問している。
朝日:政府は東電に一義的に責任を負わせています。
米倉:原発の安全基準は国が決め、設計も国と電力会社が協力し、建設を進めてきた。原子力安全・保安院の職員も原発に常駐しており、それを無視はないだろう。これは東電だけの問題ではなく、間違えると、日本経済は崩壊する。
原子力安全・保安院が原発の安全にどれだけいい加減・無責任だったかは、今回の福島第一原発事故で白日の下にさらけ出されている。
保安院、中部電に「やらせ」発言依頼 07年原発シンポ
http://megalodon.jp/2011-1208-1038-24/www.asahi.com/special/10005/NGY201107290029.html
保安院やらせ指示、四国電も
http://megalodon.jp/2011-1208-1039-11/www.asahi.com/special/10005/TKY201107290669.html
「6割がプルサーマル理解」経産省、やらせシンポ後公表
http://megalodon.jp/2011-1208-1039-54/www.asahi.com/national/update/0730/OSK201107300060.html
米倉が“信頼”し、保証するその電力会社、経産省、原子力安全・保安院の「やらせ」が次から次へと明らかになった。
米倉には、この事態に整合する説明責任が生じている。決して無視を決め込んではならない。米倉は口を開けばしきりに「電力不足」を吹聴するが、エネルギー危機は何も今回の原発事故が初めてではない。
1973年(昭和48年)第四次中東戦争勃発、原油価格が1972年末と比較して1バーレル3$から12$と約5倍近くにはね値上がり世界経済に大打撃を与えた。原油のほとんどを中東に依存していた日本は息の根を止められたに等しい苦境に陥った。
第一次石油危機、またはオイルショックともいわれるが、その危機感は原発事故による“電力不足”の比ではなかった。
その石油ショックの翌1974年、土光敏夫氏が第4代経団連会長に就任、「行動する経団連」を掲げ全国各地をくまなく精力的に視察、実情を把握した上で、政府・閣僚へ長期的エネルギー政策を提言、抵抗勢力を怒鳴りつけて政策の実現をなした。
「怒号敏夫」の由縁である。そうした経緯を経て、我が国は世界に誇る「省エネ」技術を完成させ、あの石油危機を見事に乗り切った。
そして一方では、「メザシの土光さん」と呼ばれるように生活は清貧を極めた質素なもので、多くの国民から親しまれた。
原発の危険性を指摘する菅首相を、米倉は手続き上の政府部内の混乱をあげて机を叩きながら激高した。この有様は、電力業界と経団連の癒着を示して余りある。
草葉の陰からこの醜態を見る土光さんは、さぞや涙を流しているに違いない。
経団連を脱退した三木谷浩史氏(楽天会長兼社長)は朝日新聞のインタビュー(同日)に対して、経団連を「日本のガラパゴス状態」としたうえで、「電力業界を含め、重厚長大の産業を守る、そういう構造を守るための組織だ」と切り捨てている。
こうした渦中の29日、主権回復を目指す会は政経調査会と共に大手町の経団連に乗り込み、抗議街宣を決行した。抗議文を米倉会長へ手交するため交渉したが、郵送以外は受け取り拒否を経団連は繰り返すばかりであった。
街宣抗議には有門大輔君(NPO法人外国人犯罪追放運動代表)も久々に参加、先般発生したノルウェーでの移民問題に関連したテロ事件に触れ、経団連の「移民1000万人計画」を厳しく批判した。
【動画】『東電擁護の子商人』経団連の拝金・売国主義に鉄槌を!
youtube
http://www.youtube.com/playlist?list=PL1DB1FDA059871890
ニコニコ動画
http://www.nicovideo.jp/watch/sm15159874
ustream
http://www.ustream.tv/recorded/16322497
【抗議文】
<国民を脅迫する経団連は解体せよ!>
子商人・米倉弘昌会長の拝金主義を糾弾するはこちら