声 明 文<「愛国」に名を借りたレッテル貼りを止めよう!>
投稿者:主権回復を目指す会事務局
投稿日:2011/04/17(Sun) 08:50
ID:oOQ0cub2
No.385
引用
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声 明 文
<「愛国」に名を借りたレッテル貼りを止めよう!>
平成23年4月17日 主権回復を目指す会
総電力量に占める原発の30%という数値には、議論の余地が大いにある。
仮に電力需要の70%を原子力に依存しているのであれば話は別だが、30%であれば、新エネルギー、すなわち「再生可能エネルギー」の活用を中心とするエネルギー政策の大転換について議論する余地が十分に存在している。
原子力安全・保安院および原子力安全委員会の一挙手一投足を見ただけで、とてつもない危険を包含した原発というシステム全体を「使いこなして運用する『能力』が日本という国家には無い」ことが既に明白である。
「想定外」という魔物のような言葉の前には、全くもって無力なのだ。
明らかになった以上、腹を括るべきである。
国策としてのエネルギー政策の在り方について、原発依存からの脱却=「脱原発」の可能性を含めて、一から、いやゼロから検証した上で、突き詰めた議論を展開していく必要がある。
これは思想の右左の問題ではない。
危険性が無く、環境負荷が少なく、技術革新への集中投資が経済の活性化につながるのであれば、「再生可能エネルギー」の活用の道を模索することは国益に適っている。そのように国益の観点から道理を説く意見であれば、たとえそれが「左側」の陣営から提起されたものであったとしても、真摯に耳を傾け、議論に応じなければならない。
それに対し、なお原発への依存の必要性を訴えたいのであれば、自らの主張の正当性を立証できるだけの論拠を取り揃え、事実を挙げなければならない。
現行の原子力政策への異論を一律に「反日左翼」と決め付け、レッテル貼りに狂奔し、建設的な議論からも遁走するかのような姿勢を我々は容認できない。
「愛国」の看板を掲げながら、そのような逃避の姿勢に終始することは、国家の将来に対する二重の裏切り行為であるとさえ考えている。
真の愛国者を自負するのであれば、原点に回帰すべきである。
それはすなわち、「事実を挙げて道理を説く」・・・このことに他ならない。
日本は現在、災害という未曾有の「戦争」状態に直面している。
被災地住民はもとより、世界が固唾を呑んで戦況を見守っている。いや、見守るどころではない。日本という国家の「無力」を目の当たりにして、今や公然と批判を始めている。我々は思想の違いを超え、日本国民として、その現実を虚心坦懐に受け入れることを求められている。
「戦争」は必ず最小限の国民負担で終結させなければならない。その終結が偏に福島原発の「火を消す」ことにかかっている事実は、今さら言を俟たないであろう。
- Count.294 (Last.2011/04/17 08:21) -
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放射線の免疫を考える
主権回復を目指す会事務局 -
2011/04/17(Sun) 09:53
ID:oOQ0cub2
No.386
引用 |
<放射線の免疫を考える>
我が国は広島、長崎に原爆を投下された被爆国だが、ケロイド状の火傷を負った人でも平均寿命を全うしている多くがいる。なかには90歳までも生きる人もいる。
一方では被爆しなくても、若年層でガンにかかる人も数多く存在する。この因果関係が未だ医学的解明されていないのでは。
“被爆”のアレルギー的思考停止から脱却して、放射能と免疫の関係を考えて行くべきである。
福島原発事故の医学的科学的真実: 稲 恭宏博士 緊急特別講演 http://www.youtube.com/watch?v=PQcgw9CDYO8 (YouTube)
- Count.295 (Last.2011/04/17 08:50) -
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反論 <日本の技術力を見せるチャンス>
主権回復を目指す会事務局 -
2011/04/17(Sun) 09:55
ID:oOQ0cub2
No.387
引用 |
反論 <日本の技術力を見せるチャンス>
今回の事故原因は津波によるものである。だから、津波浸水の想定が甘かったのである。既に、全国の13の原発は津波対策を早急に行うようである。参考までに。静岡の浜岡原発は津波よけ膨張堤を行うようです。
稲博士の講和を聞いてください。
スッカラカンノ菅政権は原発アレルギーです。健康診断で受ける程度の放射線におびえ、風評被害を拡散している極悪人です。無知ゆえに、国民を大根連させています。稲さん曰く:あの程度であれば、原発のそばでも防護服なしで十分歩けますよ。といっている。あの程度の放射線物質は返って、免疫効果があって健康になるんです。と言い切っています。
私は原発は日本の技術力を見せるチャンスであると思います。めげずに大いに続けよ!といいたい。
中嶋文雄
- Count.296 (Last.2011/04/17 09:53) -
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主題は突き詰めた議論の提起
主権回復を目指す会事務局 -
2011/04/17(Sun) 10:20
ID:BwSrEtbo
No.388
引用 |
声明文の主題は原発の廃止、推進、代替えを含めたエネルギー政策の議論を提起したものであり、下記の箇所がそれにあたります。
>国策としてのエネルギー政策の在り方について、原発依存からの脱却=「脱原発」の可能性を含めて、一から、いやゼロから検証した上で、突き詰めた議論を展開していく必要がある。
- Count.297 (Last.2011/04/17 09:55) -
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博士と共に放射能免疫を実践・証明しよう
主権回復を目指す会事務局 -
2011/04/18(Mon) 01:54
ID:p3GP6PfY
No.390
引用 |
ここは是非とも稲 恭宏博士に福島の避難地域に定住し、放射能物質に汚染された食品を食べながらの長期生活をしながら、免疫の効果なる理論を証明して貰いたい。
また、この免疫理論をもてはやし、支持する方も同じく、稲 恭宏博士と共に汚染避難地域で生活を共にして臨床試験に協力するべきだろう。(主権回復を目指す会)
投稿 T・T<博士と共に放射能免疫を実践・証明しよう>
この稲恭宏博士の理論によると福島原発事故程度の放射能を浴びれば健康になるし、放射能汚染で出荷禁止になっている野菜を食べれば健康になる。
原発の周辺では防護服はまったく必要ない。
これが本当なら今回の原発事故は国家の危機でもなんでもないことになります。また、放射能垂れ流しで原発を運用したほうが健康によいことになってしまいます。
いづれにしても世間一般に定着してる放射能の常識を完全に破っています。
- Count.299 (Last.2011/04/17 18:24) -
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地熱発電など、ご参考に
主権回復を目指す会事務局 -
2011/04/19(Tue) 05:22
ID:4cKoIY/s
No.392
引用 |
投稿 祭山 隆志
<地熱発電など、ご参考に>
有門 大輔氏のブログ『極右評論』に投稿したコメントです。一部加工
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地熱発電
日本国民防衛党 党首 祭山 隆志
わが党は、原発維持派(推進許容の)であるが、 ウラン燃料の輸入依存構造は、国家安全保障、すなわち、独立主権維持との関係で、好ましくない。 また、高速増殖炉の技術的壁もいまだもって、いくつか出てきている。(常温核融合技術のことは、ここでは、言及しない。)使用済みウランの管理・管理費も国富にとって、負担である。
再生循環的発電として、すでに、採算的かつ、ポテンシャルなのは、水力発電 太陽エネルギー 地熱発電 バイオマス潮力発電 波力発電 風力発電 バイオマス などだが、わが国では、この中でも、地熱発電なとを推進していける。 Posted by 日本国民防衛党 党首 祭山 隆志 at 2011年04月14日 12:57
つづき
とくに、地熱発電については、すでに、日本の会社は、プラント輸出実績を大きくしつつあり、技術力は、十分であり、日本の火山国としての、負の条件を正の条件に変えるものの1つである。また、メンテナンス負担も、圧倒的に小さい。
現在、国内全発電量のうち、地熱発電によるものは、0.2%。可能性は、大きいと考える。
具体例 八丁原発電所(はっちょうばるはつでんしょ) 大分県玖珠郡九重町(くすぐんここのえまち)。九州電力の地熱発電所。出力11万キロワット。発電所全体の出力としては、約20万世帯の一般家庭の需要を担う能力を持つ日本最大の地熱発電所。
エネルギー生産の単一手段依存は、危険。よって、
みたいな実氏の国防エネルギー戦略とその哲学に全面的に賛成する。
氏の言及する、オーランチオキトリウムという、炭化水素生産生物も、生産効率化問題を、基本的には、クリアしていることも含め。
以上 日本国民防衛党 ----------------------- Posted by 日本国民防衛党 党首 祭山 隆志 at 2011年04月14日 12:57 http://blog.livedoor.jp/samuraiari/archives/51727039.html?1302754669#comment-form
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地熱発電
肯定的補足情報
地熱発電の各種方式 フラッシュサイクル ドライスチーム 高温岩体発電 バイナリーサイクル 高温岩体発電 マグマ発電
発電所名 発電会社 MW(メガワット ) 所在地 合計 535.2 約97万世帯相当
森発電所 北海道電力 50 北海道 大沼地熱発電所* 三菱マテリアル 9.5 秋田県 澄川地熱発電所 東北電力 50 上の岱地熱発電所 東北電力 28.8 松川地熱発電所* 東北水力地熱 23.5 岩手県 葛根田地熱発電所 東北電力 80 鬼首地熱発電所 電源開発 12.5 宮城県 柳津西山地熱発電所 東北電力 65 福島県 八丈島地熱発電所 東京電力 3.3 東京都 岳の湯発電所* 廣瀬商事 0.05 熊本県 大岳発電所 九州電力 12.5 大分県
八丁原発電所 九州電力 110.0 大分県 国内最大
杉乃井地熱発電所* 杉乃井ホテル 1.9 滝上発電所 九州電力 27.5 九重地熱発電所* 九重観光ホテル 1 霧島国際ホテル地熱発電所* 大和紡観光 0.2 鹿児島県 大霧発電所 九州電力 30 山川発電所 九州電力 30
----------------------- 世界の地熱発電順位 自国内地熱発電割合 (%)くらべ 国名 地熱発電容量計 (MW) 総電力設備容量 (MW) 自国内地熱発電割合 (%) フィリピン 1,930.8 13,434 14.4 エルサルバドル 151.0 1,133 13.3 ニカラグア 77.5 64 12.2 アイスランド 172.1 1,510 11.4 ケニア 127.0 1,129 11.2 コスタリカ 162.5 1,715 9.5
参考 日本 535.0 272,701 0.2 米国 2,534.1 1,031,692 0.2 中国 28.8 391,408 0.0 ロシア 79.0 216,000 0.0 ニュージーランド 435.5 8,555 5.1
Posted by 日本国民防衛党 党首 祭山 隆志 at 2011年04月17日 00:27 http://blog.livedoor.jp/samuraiari/archives/51727842.html#comments
- Count.301 (Last.2011/04/19 05:11) -
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「再生循環的発電」の可能性を探る
主権回復を目指す会事務局 -
2011/04/19(Tue) 05:26
ID:4cKoIY/s
No.393
引用 |
投稿 松本英志
<「再生循環的発電」の可能性を探る>
この日本国民防衛党 党首 祭山 隆志氏の主張は、原発推進と言いながら、むしろ、実際には原発に頼らない「再生循環的発電」の可能性の方を 重視していると見受 けられるので、それには全く賛成である。
そもそも、自給の不可能なウランに頼る原発など、「日本のエネルギー自給問題」の解決には全くならない。であるにも関わらず、あたかも原発がエネ ルギー自給問 題の解決策であるかのように偽っている原発推進派の欺瞞こそ、徹底的に追及しなければならないテーマなのであるから。
であるから、祭山 隆志氏には「原発推進である」などと断り書きをつけずに、堂々、「再生循環的発電」こそ日本のエネルギー自給戦略の要である、 と主張していた だきたいものである。
松本英志
- Count.302 (Last.2011/04/19 05:22) -
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原発"推進"派ではなく、 『原発"維持"派 ...
主権回復を目指す会事務局 -
2011/04/20(Wed) 08:23
ID:dHHHQhE6
No.395
引用 |
松本英志氏へ
日本国民防衛党 党首 祭山 隆志
前略
当方の、『6. 地熱発電など、ご参考に』への、おおむね肯定的な、貴殿の、『7. 「再生循環的発電」の可能性を探る』を、読みました。 条件つきの賛成の意を表明していただきました。 ありがとうございました。
1つ、お願いがあります。わが党は、原発"推進"派ではなく、 『原発"維持"派 < 原発推進"許容"の > 』です。
貴殿は、貴殿の哲学・体制分析の中心にある、< 国家主権=独立主権 遺憾ながら、日本は植民地状態=被占領体制=1945-いま >という、大きな立場からの、 『・・・自給の不可能なウランに頼る原発など、「日本のエネルギー自給問題」の解決にはまったくならない。・・・』を主張されていると、理解します。
草々
以下は、松本英志氏に対してではなく、単なる1持論です。
貿易依存構造
一般論として、貿易依存構造が外国依存構造を発生させ、外国依存構造が、国家権力のありかたを崩し、独立堅持という国家安全保障の根幹を崩していくと考えます。 よって、 当方も、貿易依存国日本の外国依存構造が、外国側によって、構造構築され、構造維持されていると考えます。この動きの能動的主体と協力者は、外国人・日本人を問わず、日本民族にとって、すべて、敵性です。武器で、潰さねばならない対象です。
貿易依存構造の歴史的延伸は、徳川幕府体制のあと、外国側との民間交流活発化という状況に、明治からの国家権力が有効対処できなかったことに根っこがあると考えます。また、その国家権力は、鎌倉時代-江戸時代、つまり、武断・武家政治による、自給経済(ここで、"自給経済"という用語を使いますが、"自給型の国民生活"と表現するのが、より適切でしょう。)を、故意に崩していきました。
白人の他国のっとり
また、一般論として、白人が、他国を崩す戦略の手順構成は、 宣教師→商船→その国の自給構造の根幹である農産物への価格破壊=超低価格農産品の押し売り(超低価格実現が可能なのは、奴隷を使用しての生産品だから。)→農産品貿易依存構造→鉱工業品貿易依存構造→エネルギー資源・生産材貿易依存構造→国防力の破壊(武器・武装も外国依存、軍事情報システムも外国依存)・・・ であると、考えます。
日本の自給力と強権と核開発方法
日本は、十分に、自給型の国民生活は、できます。すぐにでも。 地下資源は、世界有数です。地熱も最大級、風も季節をとおしてあります。ちょつと整地して放置した土地には、すぐに草が生えます。このような、豊かな、農産物生産の巨大潜在力ある大地をもった国、世界にいくつあるでしょうか。
このわが国のすべての可能性を恐怖し、資源開発をさせない---この敵を、わが強力大統領共和制国家権力は、逃すことはしません。 ヒットラードイツナチス国家=強力共和主義国家並みの意志と暴力をもって。
(核兵器は、もう原発を前提にする時代は終わりました。原発推進を前提にしなくとも、核兵器は十分に即開発・保有・戦略化できます。貯蔵されている核分裂物質と量子運動のデータ -- 1例大阪大学核物理研究センターの -- とスパコン内での完全全過程シミレーションと生産管理論とで。生産現場は、大深度地下。この空間内で、C41システムとハープーンHarpoonにシステム適合させる。完成核搭載は、まず、軍(現海自)の潜水艦もちしおSS-600のMk41垂直発射システムVLSに格納・装備する。現実可能例として。)
日本国民防衛党 http://jpdp.blog119.fc2.com/blog-entry-1.html
- Count.304 (Last.2011/04/19 05:47) -
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地球に対する人間の冒涜を考えよう
主権回復を目指す会事務局 -
2011/04/21(Thu) 08:57
ID:4p8toPzQ
No.397
引用 |
<地球に対する人間の冒涜を考えよう>
投稿 松田
●核の再処理は安全か 六ヶ所村の施設内部 http://www.youtube.com/watch?v=dWkuArZ1wcU
使用済み核燃料を処理する施設は日本には六ヶ所村一か所しかない。 原発は現状維持でも、使用済み核燃料はその管理に膨大なコストと危険を負担しなければならず、原発推進ならば、なおのこと言うまでもありません。
使用済み核燃料と言っても、半減期は変わらない二万年に及ぶ猛毒として人類が管理していかなければならないとは。
●廃炉にしたとしても廃炉にした原発を管理し続けなければならず、原発を起因とする放射能物質と言うものを、半永久的に管理して行かなければならないと言った問題があります
チェルノブイリ:新たな石棺費用は2000億円、さらに100年間封印へ (2011/ 4 /19) http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920010&sid=a7nUhW5W3Yuc
自然と共存出来る、環境破壊しないような、発電を考えて行く転換期に来ているのではないかと思います。人類ばかりではなく、この地球に対する人間の冒涜になります。
- Count.306 (Last.2011/04/20 22:01) -
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必聴に値する飯田哲也氏の論考
主権回復を目指す会事務局 -
2011/04/24(Sun) 00:04
ID:/i0EMWeI
No.398
引用 |
<必聴に値する飯田哲也氏の論考>
原発の是非は「事実を上げて道理を説く」作法で
投稿 松本英志
この飯田哲也氏の論考は、「事実を上げて道理を説く」非常に意義のある提言です。
論考の主旨は、原子力・エネルギー政策の現状と今後の方向についてですが、思想、政治的立場の相違を越えた観点からの提言であり、非常に意義のあるものと考えられます。
【原文】 『今後の原子力・エネルギー政策の方向性』(飯田哲也・環境エネルギー政策研究所所長) サイエンス・メディア・センター (SMC) の飯田哲也氏記事 On 2011年4月8日 http://smc-japan.org/?p=1657
はじめに. 福島第一原発の現状
原子力の仕事をしていたのは20年前です。原子炉本体ではなく、放射性物質の管理していました。福島第一原発の使用済み燃料の中間貯蔵施設の規則作りに関わり、その後、申請者側として設計と安全許認可を担当しました。
イントロダクションとして、今の事故をどう見ているかお話します。
今起きている事故は、間違いなく世界史に残る最悪事故の一つであるということは共通認識だと思います。フランス、オーストリアから、既に放出された放射性物質がチェルノブイリの数10%と指摘してされていますし、スティーブン・チュー(米国エネルギー省長官)がニューヨークタイムズに 語ったところによると、シミュレーションコードに基づいて原子炉の中でメルトダウンが起きている様子を語っています。
日本では、そういう評価を全くやっていませんが、メルトダウンの様子をシミュレーションするコード(アメリカではセーフティーコードと呼ぶ) を、アメリカなどいくつかの国では持っていて、出てくる核種からも、メルトダウンは間違いないと評価しているのです。また、格納容器と圧力容器が 1、2、3号機で破損しているだろうということも相当確からしいです。
このあたりは、京大の小出さん(小出裕章氏:京都大学原子炉実験所)とか後藤さん(後藤政志氏:元東芝原子炉設計者)が詳しく解説されていま す。
私の本題は、そこから後です。現時点で、これまでとってきた対応が常に後手後手で、その場しのぎで、より深刻な状態になって、泥縄式に対応する というのが見受けられます。朝日の論座1997年の2月号で始めて活字になった「原子力ムラ」、私が名付け親なんですが、原子力ムラの無策、無能、無責任な構造に加えて、官邸主導と、当事者意識と当事者能力のない原子力保安院と東電の3つのリーダーシップの混乱がこの現状まで悪化させてきたのだと思っています。
現時点で汚染水の処理が最大の課題になっていますが、タンカーなどであれが完全に処理できたとして、そのあと通電したとしても、中の核分裂生成 物が相当程度に出ている状況において、一次冷却水の閉じ込めを復旧するような溶接とかポンプの取り替えもしなきゃいけないとなると、水で冷却する 閉じ込め機能に戻していくというのは、早い段階であきらめた方がいいんじゃないかと思います。
放水をしながら、注水をしながら汚染水の処理を続けていくというのは、短期的にはそれは避けられないことではあるのですが、それを優先的にやっていくと、作業員の被ばく総量を個人・集団ともに、いたずらに増やしてしまうだけです。出口戦略側に早急に移らなくてはいけません。
今日はそこを含め、二度と悲劇を繰り返さないための戦略を提言します。
(カッコ内SMC注記)
1. 原発震災の出口戦略
その1番目は、出口戦略を早く固めるということです。
細野さん(細野豪志首相補佐官)が数ヶ月かかると言ったことに与野党から噛みつきがありました。そんな言葉遊びの噛みつきをしてどうするので しょうか。私は、数ヶ月で収まれば楽観的だと思います。数年単位でかかるんではないかと思います。その事実認識を政治家は持ってほしい。言葉遊びのけんかをするなと言いたい。
数年で放射能垂れ流しの状態が収まったとして、あとに高レベル廃棄物処分の場合でも千年単位の人工管理が必要なことを考えると、そのあとの管理に数百年単位の時間がかかります。そういう事態に直面しているという認識に立ったうえの、今日の提案です。
まずは原発震災管理官を置くべきだと思います。その人のもとにすべての協力体制を整えて、現場の封じ込めの指揮を執らせるべきです。
方向性としてはチェルノブイリ型の石棺にシフトすべきです。当然のことながら、コンクリートで固めると、この先数年間、実はもっと長期に崩壊熱が出るので、その熱で核燃料が溶解してしまいます。この崩壊熱を管理しながら、放射性物質を閉じ込める、水ではない方法にたどり着かねばならない。これは相当に困難です。しかし、やっていかなくちゃいけません。
それと同時に放射能のモニタリングがあまりにもバラバラでいい加減なので、早期に、空気中、土壌表面のフォールアウト、地下水、食物、海洋、これを、徹底的に網羅的にリアルタイムでモニタリングできる体制を整えるべきだと思います。
放射能汚染はこの先何年も続くと想定し、恒久的なモニタリング体制を整える必要があります。
これを早急にやりつつも、避難区域の設定と避難民のフォローアプについては、今のように同心円でなく、実測値も出ていますし、予測もかなり角度の高い予測が可能ですから、実測と予測に基づいた避難区域をただちに再設定することが必要だと思います。
その他のポイントとしては、恒久的な事故処理機関を設立する必要があります。この仕事は、閉じ込めだけでも数年、そのあとの管理も百年単位の仕事ですから、新しい事故処理機関を立てる。その長が原発震災管理官、全権を掌握した人になります。
これは日本原子力開発研究機構を改組して、ここはおよそ2000億円の予算を持っていますから、高速増殖原型炉もんじゅとか、不要不急の研究開 発をただちにやめて、その予算をほぼ全てそちらに振り向けるといいと思います。
今回とてつもない賠償金が必要となります。東京電力が全ての賠償責任を負うことは大前提ですが、それでもなお足りない可能性が高い。これは国が カバーするしかない。そのときに原発埋蔵金を活用すべき。再処理等積立金が現時点でも約3兆円、今後も毎年5000億円ぐらい積み上がっていきますので、まずはこれを当てていく。さらに原発関係の不要不急の関連団体、特殊法人、社団法人、そういったところを徹底的に事業仕分けしてそちらに 当てていく。少なくとも再処理等積立金だけで3兆円あります。
2.原発震災の教訓化戦略と原子力安全行政の刷新戦略
第2番目としては、原発震災の教訓をしっかり洗い直す。これはまさに事故調査委員会の「設置」です。
枝野官房長官もすでに言及していますが、利害関係者、原子力安全保安院も原子力委員会も、調査をする側ではなくていわば被告の立場になりますの で、そういった利害関係者から独立した事故調査委員会を立て、さらには、原子力政策、エネルギー政策を遡った事故調査をやるべきだと思います。それを前提として、原子力安全行政を刷新することを提言します。
今回の事故は、我々の認識では、きっかけは天災だけど、事故そのものは人災です。
これまでも、神戸大学の石橋(克彦)名誉教授をはじめ、共産党の吉井議員(吉井英勝衆院議員)であるとか、あるいはパブリックコメントであると か、地元の脱原発派議員であるとか、今回の事故をほとんど予言したかのような指摘がされていました。
今回の事故は、そういうことを全く無視して、しかも4年前に柏崎刈羽原発で地震の直撃を受けながら、それを一顧だにせずやってきた原子力政策の問題であります。
今、まずすべきことは、浜岡原発に代表される今回と同じような地震リスクにさらされている原子力発電所をただちに停止することです。これは、中部電力が自発的に止めるというより、国が停止命令を出すべきです。
今の原子力安全保安院、原子力安全委員会、これまでの「原子力ムラ」という態勢は、事故処理の経過を見てもあきらかなように、ほとんど実効性がありません。事故の予防に関しても、事故が起きてからの対処についてもまったく実効性がない。
たとえば、アメリカのNRC(原子力規制委員会)は大統領の権限すら及ばない独立性を持っていて、NRCが80キロの退避というと、アメリカ大 使館も、米軍ですら従わないといけない。そういう独立性の高い規制機関を作り、自ら安全解析ができる態勢にしなくてはいけません。
私も部分的に経験がありますが、日本の原子力安全評価の態勢というのは、絵空事のような字面合わせでしかなくて、原子炉でいうと東芝、日立、三 菱の御三家が文章すべて作成して、それに電力会社が表紙をつけて、それを経産省の安全課の役人の人が、いわば、「てにをはチェック」をするような 形で、そのあと安全審査委員会のそうそうたる先生が、そこできっちりとした解析をしてチェックするのではなく、その場で見た分厚い文書に、やはり 「てにをはチェック」をする。しかも全体としては、同じ原子力ムラの人たちですから、例えば石橋先生が例外的に耐震基準の委員に入られても、まったく聞く耳持たずで押しきっていくわけです。そういう態勢でやって、安全性が担保できるわけがないのです。安全規制の機関を抜本的に見直す必要が あります。
さらに安全行政の戦略として、無限責任の原子力損害賠償法についてお話します。これはどういうことかと言うと、現在原子力損害賠償法の原子炉1 炉あたりの保険金額は1200億円です。しかも今回のように天災だと免責になります。電力会社が暗黙のうちに無限責任を負うという法体系ですが、 しかし電力会社がカバーしきれない場合に結局は国、すなわち国民の税金で補填することになる。この法律は、もともとはアメリカのプライス・アン ダーソン法に端を発しています。自動車でいうところの自賠責保険に相当します。これは、近年に入って無限責任にすべきだという議論がありました。
金融工学を使うと、地震保険と同じ無限責任にしても、保険料金は計算できます。フランスで計算した所、保険料金を上乗せするとフランスの電気料 金が3倍ぐらいになると試算されたことがあります。実際に適応されたことはありませんが。こういう事故が起きた以上、原子力損害賠償法の保険料率に関しては、天災に関しても免責無しで、しかも無限責任でカバーできる保険料率に切り替えるべきだと、私は思います。それを引き受ける保険会社があるかどうかわかりませんが、それを前提にしなくては、筋が合わない。
3. 原子力・エネルギー政策の転換戦略
原子力の新増設と、核燃料サイクル事業、これはただちに停止すべきです。
そもそも六ヶ所再処理工場と高速増殖原型炉もんじゅは、とうとう全く無意味な事業になり、しかも無惨きわまりない形で止まっていますので、止めても差し支えない。使用済み燃料は、乾式中間貯蔵という、より安全で、より低コストな当面の解答がありますので、使用済み燃料のあふれかえる部分については停止すべきです。
出口としては既存のエネ政策機関をすべて改革して、新しいエネルギー政策機関として、「総合エネルギー政策会議」を内閣府の下に設けて、なおかつ環境エネルギー庁を設けるべきだと提案します。
日本の原子力発電の行方には3つのシナリオがあります。原子力発電は漠然と電力量の30%をまかなっていると思われているかもしれませんが、日本の原子力発電所は相当老朽化が進んでいて、今回事故を起こした福島原発はちょうど40年です。通常40年で廃炉することが想定されていて、日本の原子力発電所は、そういう意味では後期高齢者の域に入りつつある。40年でそのまま廃炉していくとなると、長期的には、相当これから原子力の設備容量は下がっていきます。これが第一のシナリオですが、もはや(これ以外)ありえません。
次に今回の地震で影響を受けた後のシナリオとして、福島第一、第二、女川、柏崎刈羽、浜岡、東通について、BWRタイプでなおかつ地震のリスクのある原子炉をただちに止めて、そのほかの原発は40年寿命で生かすとすると、原発がまかなう電力量は2020年で1700万キロワット、10%ぐらいに落ちます。これが新しい現実です。
もう一つ脱原発の期待に応えて、2020年で原発をゼロにする。
この3つのシナリオのうち、一番目のシナリオはなくなったので、残る2つの新しい現実を前提に、これからのエネルギー政策を立てることになります。
今回、計画停電という名前の無計画停電に陥ったいくつかの要因があります。もちろん原子力一局集中というのもありますが、西日本には電気があり余っているのに100万キロワットしか送れない、この閉鎖的な電力市場を、この機に見直す必要があります。
東電はおそらく一時国有化は避けられないと私は考えていますが、それを併せて独禁法の対象から電力をのぞき、電気事業法を改正し、全国一帯の送電会社を確立することを検討すべきです。
その送電会社は東西一体運用できることが必要です。東西は50サイクルと60サイクルに分かれていて、技術的な問題があって100万キロワットしか送電できないとみなさん思われているかもしれませんが、実は北海道と東北の間も60万キロワットしか送電してない。東北と東京の間も500万 キロワットしか送電していない。電力会社はすべて地域独占であるがゆえに、彼らは国民の電気料金を費やして「鎖国的な電力市場」を形成していたわ けです。これが、今見るときわめて不都合です。
さらに電力会社が送電線を独占し、自然エネルギーを排除してきたゆえに、日本は自然エネルギーの普及において著しく立ち後れています。
その二つのことを改善する送電会社でないといけません。これから送電線に集中投資をしなくてはなりませんが、自然エネルギーを爆発的に普及させるためのインフラ投資になります。
すでに、アメリカでもヨーロッパでも、「スーパーグリッド」に集中投資しています。これは主には高圧直流送電線で自然エネルギーの集中地帯と幹線を結んでいくことです。日本でもぜひそれをやっていくべきと思っています。
もう一つ原発国民投票の実施を提案します。
スウェーデンが1980年、オーストリア、イタリア、日本でも巻町で原発の住民投票がありました。国民投票の意味合いというのは、白黒決着をつけるというよりも、国民が政策の当事者意識を持って、ある期間その問題を徹底的に考え抜くという、国民教育にあります。スウェーデンでも1年間ありました。
一部脱原発派の方には、国民投票でマスメディアがプロパガンダに載っけられて負けるんではないかと心配する人もいます。しかし、私は、勝ち負けではなく、原子力と環境とエネルギーと日本の未来を一年間徹底的に考え抜くツールとして、国民投票をやることにすごく意味があると考えます。
4.緊急エネルギー投資戦略
特に東日本の復興に自然エネルギーをあてていくことに、大きな意味があります。
一つには、自然エネルギーは大規模発電所に比べて、きわめて短期的に投資ができます。今日の日経新聞に、火力発電を環境アセス無しで作るという 禁じ手的な記事がでていましたが、大きな火力発電所は大会社しか儲かりません。風力発電も大会社なんですが、風力発電、太陽光発電の建設工事は、 小規模な地方の建設業や町工場でもできます。しかも、地域のマネーをしっかりとまわしていくことができます。
もともと地域金融は預貸率が低いので地域の投資先がありません。そこで自然エネルギーを投資先にして、信用保証協会を活用して、地域のエネル ギー企業には信用保証協会の信用をつけるので地域金融のお金を回しなさいということにすると、数兆円のお金を回すことができる。地域のお金を地域の設備投資に使っていくと、経済と雇用と金融の投資にプラスのメリットがある。自然エネルギーの開発を短期的には投資戦略、経済戦略として活用できます。
現在、2010年で自然エネルギーは、水力8%、地熱とバイオマス発電の合計で2%で、全電力量の10%程度なのですが、これをドイツと同じペースで増やすとすれば、2020年までに30%にすることが不可能でないと私は考えます。
大胆な投資をしていくと、エネルギーコストとエネルギーリスクを回避でき、なおかつ京都議定書の免除なく、中期目標を含めてしっかりと達成していけると考えます。
長期的には自然エネルギーを2020年で30%、2050年で100%、同時に総量削減型のエネルギー効率化とあわせて、大胆なエネルギーシフトを図っていくべきと考えます。
無計画停電について。
不足部分の見込みは東京電力と我々はほとんど一緒です。我々は、需給調整契約を大きく4つに分けて、2000キロワットを 超える事業家に対してすべて、政府が電気事業法27条を活用して需給調整契約を締結することを提案します。
2000キロワット超で3000件の事業家があるので、それで約2000万キロワットの電力を削減することができます。
経団連の言う一律25%節電をすれば、500万キロワット、40%程度節電すれば800万キロワット削減できます。
ライフラインの病院や鉄道は除外するにしても、さらに節電を深掘りできると思いますし、50から2000キロワットはピーク料金を設けて押し下 げる。家庭について50キロワット未満はアンペアを落として、ピークの引き下げをしていく。具体的な措置をとることによって、今のように市民生活、産業経済、ライフラインをずたずたにする無計画停電をやらずに乗り越えることができると、我々は考えます。
[了]
- Count.307 (Last.2011/04/21 08:57) -
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